トイレで汚れがたまりやすい部分は?
トイレには、汚れがたまりやすい部分がたくさんあります
■トイレの汚れの正体
トイレの汚れの正体は、主に便や尿。特に尿の飛び散りによる汚れ、それがこびりついて尿石化してしまった汚れ、また水垢やカビなどです。
■特に汚れがたまりやすい場所
男女問わず、用を足すときに尿を飛び散らせています。男性が立って小用をする場合、目には見えなくても壁や床、天井にまで尿は飛び散っています。特に汚れやすいのは「[藤原1] 便座の裏」と「便器のフチ裏」でしょう。便器と床の継ぎ目の部分も、飛び散り汚れがたまりやすい場所です。
また「さぼったリング」と呼ばれる、トイレの水面の境界線も、黒ずみができやすいところです。こちらは必ずしもトイレ掃除をさぼったからつくものではなく、トイレタンク内の汚れが原因となっている場合も。タンク内にサビやカビがあれば、いくら便器の内側をきれいにしていても、さぼったリングができてしまうことがあるのです。
トイレ掃除の頻度・タイミング
トイレ掃除の頻度・タイミングは、その家の状況次第。しかし基本的に、每日掃除するのが理想です
トイレを清潔に保つには、使う回数にもよりますが、なるべく小まめに掃除をしておくことが大切。気になったらちょこちょことでも掃除することをおすすめします。
一人暮らしなどであまり使わないというのなら、しっかり掃除するのは2~3日、あるいは1週間に1度程度でもいいかもしれません。ただし、複数人で毎日、複数回ずつ使っている家なら、毎日掃除するのが理想的です。
また、掃除する場所によっても、頻度は変わります。たとえば、便器をしっかり掃除するのが週に3日なら、床は週に1回、壁は月に1回など。日常的に汚れやすい部分は、頻度を高く掃除してください。
またトイレに手ふきタオルをかけている人は、たとえ使うのが1人でも、最低週に1回は取り替えるようにしましょう。
トイレ掃除の道具・洗剤
トイレ掃除で使用する、トイレ用中性洗剤
トイレの便器、床、壁、ドアを掃除するにあたって必要なものは、下記の通りです。
- トイレ用中性洗剤
- クエン酸スプレー
- ボロ布(使い捨て可能なもの。使い捨てトイレ掃除用シートやトイレットペーパーでも可)
- トイレ用ブラシ
- ゴム手袋
トイレ用中性洗剤は、「トイレマジックリン」など、トイレ専用の中性洗剤を使いましょう。
トイレ掃除用シートの中には、トイレに流せると書かれているものもありますが、流さないほうがいいです。シートを流した結果、トイレが詰まってしまうという事故が多発しているからです。シートは流さずに、ポリ袋などに入れて捨てることをおすすめします。トイレットペーパーを使ってもOKですが、この場合もいつもより使う量が増えるので、流さずに捨てるのが安心です。
また、トイレ用ブラシが不衛生な状態だと、臭いの原因になってしまいます。トイレ用ブラシは消耗品として考えましょう。最近では100均などでも購入可能ですし、定期的に取り替えるとよいでしょう。
トイレ掃除の正しい手順:便器
トイレ掃除は、まずは便器から、それ以外は高いところから低いところという順番で行います。
■手順1:トイレ用中性洗剤をスプレーする
便器の内部に洗剤をスプレーして、数分置きます。
トイレ掃除・手順1:トイレ用中性洗剤をスプレーする
■手順2:トイレ用ブラシでこする
便器のフチ裏、たまっている水の境界線など、隅々までしっかりこすり洗います。
トイレ掃除・手順2:トイレ用ブラシでこする
■手順3:フタや便座を、上から下に向かって拭く
便器の内部を洗ったら、次はフタなどの周辺を拭いていきます。トイレ用中性洗剤をスプレーしたボロ布で、フタの外側→内側→便座→便座のフチ、裏側→便座のフチ→便器外周の順に拭いていきます。
トイレ掃除・手順3:フタや便座を、上から下に向かって拭く
■手順4:便器と床の継ぎ目も拭く
垂れた尿は、便器の外側を伝って床に落ちます。最後は便器と床の継ぎ目も、念入りに拭きましょう。
トイレ掃除・手順4:便器と床の継ぎ目も拭く
トイレ掃除の手順:便器以外
トイレは便器以外の部分も、定期的に掃除が必要です。次の手順で行ってください。
■床
トイレ用中性洗剤をスプレーして、手前から奥にかけてまんべんなく、ボロ布でホコリをかき取っていくように拭いていきます。最後に水拭きで仕上げを。
トイレ掃除:床
■壁
トイレ用洗剤をつけたボロ布で、上から下に向かって拭いていきます。特に低い部分には飛び散り汚れが多くついているので、念入りに。最後に水拭きで仕上げましょう。また、タイル壁以外は、洗剤を直接スプレーするのはNGです(壁が傷むため)。
トイレ掃除:壁
■ドア
トイレ掃除:ドア
トイレ用中性洗剤をつけた古布で、汚れの少ない廊下側→内側の順に拭きます。内側の低い部分は重点的に。次にドア枠。閉めていると換気扇でホコリを吸い上げられないため、予想以上に汚れてしまう部分です。まんべんなく全体を拭きましょう。またドアノブやカギも、皮脂で汚れたり、細菌が付きやすい場所です。ここも丁寧に拭いて清潔に。
■洗浄機ノズル
取扱説明書に従って、ノズルを引き出します。石化したノズル汚れを、クエン酸の顆粒をつけた古歯ブラシでこすり洗います。シャワー穴部分などの汚れづまりは、爪楊枝で取り除きます。最後に、全体をよくすすいで、乾かしてから格納してください。
■温水洗浄便座操作部
まず、クエン酸を溶かした水を吹き付けた古布で、よく拭きます。次に、取扱説明書に従って操作部の裏から脱臭フィルターを外し、新聞紙の上で脱臭フィルターのホコリを古歯ブラシでかき取り、元に戻します。
■水受け
クエン酸を溶かした水を吹き付けた古布で、よく拭きます。水受け吐水口などに石化汚れがついている場合は、クエン酸を溶かした水をつけて汚れを緩め、耐水のサンドペーパーで軽めにこすり落とすときれいになります。
トイレの汚れの防止方法
トイレはどうしても汚れてしまうものですが、コート作用のあるトイレ用中性洗剤を使ったり、便器の内部にジェルをスタンプして使うトイレ用洗浄剤を使うのも良いでしょう。ただ、水受けの部分に置いて使う洗浄剤は、タンク内の汚れの原因になるケースもあるので、注意が必要です。
トイレ掃除で、ハウスクリーニング業者に頼んだほうがいい部分
「換気扇」と「タンク」については、ハウスクリーニング業者に依頼したほうが安心です。
換気扇は、尿が飛び散ったり、尿の成分を含んだホコリがたまったりして汚れやすい部分です。
カバーの表面部分はホコリを古歯ブラシでかき取ったり、掃除機でホコリを吸い取ったり、消毒用エタノールを使って拭き掃除をしたりというのは自分でできますが、取り外しのできない換気扇内部は、ハウスクリーニング業者に頼むようにしましょう。
タンクは、ブラシを入れたときに内部の構造を壊してしまう可能性があるので、ハウスクリーニング業者に依頼したほうが安心です。